能力を向上させる方法

 自分自身の能力は持って生まれたものに限定されていると思っている人が多いと思われますが、決してそうではありません。

 色んな種類の能力がありますが、ここでは仕事に関することを書きます。人の脳は状況に応じて自分自身を対応させるように設計されています。危険があればそれを回避する行動を取りますし、いつも自堕落にしていれば脳は余り働かなくなります。

 ですから脳は脳自身を向上させ、あるいは退化させるのです。因みに脳という言葉からは脳は身体の一つの器官とつい考えてしまいます。それは違います。身体には消化器系とか循環器系とかいうある作用をする器官の連合があります。脳もそうで、脳系という呼び方が相応しいのです。

 情報を取り入れる部分、それを保管する場所、保管されている情報を取り出す機能を持つところ、あるいは情緒やその他、人の精神的な作用を受け持つ部分など沢山の機能を司る器官と言って良い部分の総合体なのです。

 その中で現在の状況に合わせて脳系の他の部分を調整する作用を持つ脳内の部分があるのです。これには名前はまだありませんが、厳然と存在するのです。

 事務職の人が身体を動かす部署に配置されると最初は辛いけれども1ヶ月もすれば身体が慣れてきます。マラソンの選手は長距離を走る訓練をしていると身体もそのうちに付いてきます。

 思考をし記憶することも同じで、そんな作業をしていると思考力や記憶力が付いてくるものです。もちろん人によりその差はありますが、基本的にはそんな脳の部分が備わっているのです。

 さて誰にも上司がいます。社長の上司は銀行であったり、取引先であったり、社会の要請であったりしますが、トップの人にも上司はいるものです。実はこの上司は厳格で妥協を許しません。

 会社の経営状態が悪ければ銀行はお金を貸してくれませんし、いつまでも昔の業務に固執するとそのうち売上が下がり、会社は破綻に追い込まれるものです。そうなると元の社長は路上生活者になるかも知れません。

 会社では上に行けば行くほど上司の要請は過酷になってくるのです。もしあなたが平社員であれば上司はまだ寛大でしょう。

仕事は上司の命令で行うものだと考えて良いでしょう。上司からの要請もないのに仕事をすると会社の組織を乱し、越権行為と見なされかねません。

上司は部下に仕事を頼む時に頭に中にある期待があります。私にはこんな出来事がありました。部下にある会社の電話番号を調べるように頼んだのですが、一週間経っても一向に返事がありません。

 仕方なく催促すると「調べましたよ」という返事。私は「じゃ、どうして教えてくれないの」と尋ねるとその人の答えは「調べろと言われただけで、それを教えろとは命令されていません」ということでした。

 もうお分かりの通り、この社員はサラリーマンとしてあるいは会社に勤める人として落第です。もちろん独立して事業を起こすなどとんでもないことです。

 逆の例を上げましょう。「xx会社の年商を調べてくれないか」と命令されたとします。命令の目的はその会社の規模を調査して取引を始めたいのか、あるいは取引しているその会社の経営状態を知りたいのか、何かその会社の状態を把握しておきたいのでしょう。

 答えは「去年の年商は5億円強でした」と言えば命令を実行したことになります。だがこんな人がいたらどうでしょうか。過去3<年間の年商の推移と利益額、社員数やその他上司の知りたいことの趣旨を考え、上司が期待していること以上の情報をもたらす。

 そんなことが続けばあなたに対する評価は上がりますし、あなた自身の能力も向上します。調査の方法も向上しスピードも上がるでしょう。

 そうです。仕事は100%ではなく、120%やることです。往々にして100%の仕事をやると上司の期待が100%満足させられていないケースもあるでしょう。上司が期待したのは別のことかも知れないからです。しかし120%やっておけばそれが仮に上司の期待とは少しずれていても、上司はあなたを見直すでしょうし、あなた自身の能力がアップします。

 能力を向上させる方法は沢山ありますが、基本は自分の現在の現状を少しでも伸ばすことです。そんな努力をしていれば脳は必ず応えてくれます。

酒巻 修平

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