日本語と英語の発音

 英語が話されているのを聞くと分かることがあります。それは一つの文章を単位として発音していることです。

 例えば「I go to school」と話すときに全体を一つのまとまりとして捉えています。このことが実は英語の発音を極めて難しくしています。

 フランス語もイタリア語も母国人以外の人が聞いていると、とても早く聞こえるものですが、それは日本語も同様です。慣れない言葉は早く聞こえるだけです。

そうではあっても英語(特にアメリカ語)のように一つの文章単位で話されているわけではありません。

どうして分るかと言いますと、フランス語やイタリア語では一つの母音を発音する時間が同一だからです。

英語はその点違います。重要な単語は比較的長く、前置詞などはとても短く発音するのです。ですから英語は一つの文章単位で捉えて行かなくてはなりません。

日本語はどうでしょうか。歌を歌う時に歌詞に出て来る単語の中途でも息継ぎをすることがあります。

その点日本語は特殊と言っても良いでしょう。そんな言語は私の知る限り見当たりません。

日本語は音節が大切で、英語は文章全体が大切なのです。だから英語では長い文章はあまりないと言えます。もちろん論文など内容の把握が極めて重要なものでは長い文章もあり得ますが、日常は全て短いと思います。

日本語にも英語にもイントネーションがあり、単語単位でイントネーションが決まっていますが、英語ではさらに文章自体にイントネーションが存在します。

それには決まった法則がなく、個人個人のくせが出るものですが、やはり聞いていると音の高低や強弱があるのが分かります。

英語を母国語としている人以外に英語を完璧に発音しているのを聞いたことがありません。フランス人、イタリア人などどの国の人でも下手です。

上手に発音することに努力をしている人は大勢いますが、どうしても母国語を話しているようには聞こえません。それほど英語の発音は厄介であると言えます。

フランス語、イタリア語、ロシア語などでも母音の数は7つくらいが限度です。ですが英語の母音は12以上ありそうで、子音も前後の関係で発音が変わります。

こんな言語は他にはありません。子音は決まりきった法則により発音が定まっているのです。英語はその点全く違います。

例えば「t」という発音は前後の関係で「l」、「n」,「ng」、「t」、「s」に近く発音されますし、他にもそんな子音が存在します。

いちいちきっちりと発音するには余計な労力を要するからこうなったのか経緯は不明ですが、それが英語の発音なのです。英語と言ってしまえばちょっと違うかもしれませんが、少なくてもアメリカ語はそうです。

アメリカ語の中でも西海岸の発音はその特徴が顕著ですね。文章単位の発音、母音の多さ、子音の発音の変化、文章における単語の長短、高低など全て他国語を母国語としている人に取っては難しいものです。

フランス語が難しい、ロシア語は厄介だ、ギリシャ語は「Its Greek」と言われるくらい難しいとされていますが、それは初心者に取ってのものです。

慣れるとそうではありません。日本人でもフランス語、イタリア語、ロシア語を母国語並みに発音している人は大勢います。

ですが英語はお手上げです。テレビを通じて聞く英語はイギリス人、アメリカ人以外の人はまったく下手です。

一番上手いと思えたのは韓国の外相の英語です。彼女は多分英語圏で生まれ、長く暮らしたと思われます。

我が国の政治家は何もそんな難しい言語を話さなくても良いでしょう。日本は一等国ですから、堂々と日本語を話せば良いのです。フランスではやむを得ない場合以外、英語を話すことは禁じられているそうです。それは自国の文化(言語は文化の最たるものです)を守り、悪習を持ち込まないためだと思います。

もちろん外国語を話すのは楽しいことです。ですから趣味として話すには良いでしょうが、アメリカ人と対等に会話をするのは難しいでしょう。

酒巻 修平

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