日本、韓国、北朝鮮、中国、アメリカ

 トランプ米大統領は何回か破産し、立ち直り、また事業に成功、今や大金持ちである。不動産業は父親の代からの家業で、今は親を凌ぐ資産家である。

 長年一つのことをやって来て成功した人は長い人生を生きてきて、新しい何かをやってみたくなるものだ。これは自分自身でも経験しているし、芸能人が事業家になりたいのと、軌を一にしている。

 あれほどの事業に成功してトランプは米大統領の地位と職を手にしたので、政治家としても成功者と言えるが、そうすると今度は歴史に名を残したい願望が芽生える。

 それに男という動物はどうも闘争を好むものだ。特に有能な人物はその傾向が強く、トランプほどの成功者は誰かと闘争したい。その闘争相手が中国である。多分主席の習近平ではなく、中国という国をやっつけたいのだ。

 世界はまだアーリア人、即ち欧米のコントロール下にある。これは失いたくないだろう。日本やソ連が台頭してきた時、それを阻止するために戦争を起こし、起こさせ、それらの国がもう台頭できない状態に追い込んだ。

 日本人の気質から言うと先の大戦でアメリカに敗北した時にはその傘下に入ることを厭わない。幸いアメリカはソ連ほど嘘つきではなく、傘下に入るには心が許せる相手であったから、政治の裏でも日米は緊密な友好関係にあると思う。

 アメリカは独立戦争でイギリスと戦い、スペインも追い出した。それからは無敵な国であったが、日本が台頭してきたので戦争を仕掛けさせ、破った、その戦争が終結するとすぐに共産主義を標榜するソ連が頭角を現し、それも打ち破った。

 今度は中国の出番だった。中国はアメリカの何倍も人口を擁する国家で、歴史的にもアジアの盟主であった時代が長く、アジアではアメリカの下に入るのを良しとしない。

 しかし覇権の及ぶ範囲はアジアだけで良いと考えている。何故ならアジアの外の国の盟主であったことがなかったからだ。ところがアメリカは世界の盟主であった時代が長く、全世界の盟主でいたい。

 トランプの闘争心は中国に向けられている。かつてケネディがソ連との闘争に勝ち、結果的にソ連を崩壊させてように、中国を何か国かに分裂させたい。そしてその後心置きなく貿易をしたいのだ。なにしろ中国は13億を超える国民がいて、購買力は莫大だからだ。それには強力な同盟国の日本がいて、地理的にも好都合な協力者である。

 日本の安倍総理が何を考えているか心の底までトランプは理解していない。安倍は戦前、欧米と覇権を争ったころの日本の勢力を回復したいと願っている。しかしこれは公の場では一切漏らさない。

 軍備を増強して、宇宙開発や飛行機製造がそのためには必要だと考えている。しかしアメリカと対等近くになるまで、時間が掛かるし、自分が生きているまでに達成できるとは思っていないかも知れない。

 だから安倍後の政権も安倍の息の掛かった人物に託されると思われる。それが誰かは部外者からは分からない。石破でないことだけは分かる。

 北朝鮮は原爆を持っているが、絶対に使わない。使うと自分を含め自国が消滅するからだ。しかし負け犬のように吠えまくる。たまには叱り、たまには無視する。これがアメリカの北朝鮮に対する政策である。

 中国の長所は人口だけだ。極めて不誠実な政治家と国民は怖れるに足りない。優秀な頭脳を持つ人物もいるだろうが、アメリカはそれに勝る人物がいるので、アメリカが怖れるとすれば人口だけだ。

 戦争には莫大な費用が掛かり、本気で戦争をすれば国力が減衰する。こんなことは政治家なら誰でも知っているし、アメリカはベトナム戦争とイラク戦争を通じてこのことを嫌というほど知らしめられた。

 だから局地戦しかやらない。中国も同様である。特に中国は大きなトレンドとすれば経済が厳しい状態にあるので、アメリカとの戦争など考えたこともないだろう。戦費を調達できないし、すれば国の経済は破綻する。日本ともそうだ。日本は戦前の日本とは違うが持っている血は同じだ。

 日清戦争でやっつけられた経験がいまだ中国の記憶の中にあるだろうし、現在の日本の軍備の質には叶わないと思っている。ここでも優位なのは人口だけだ。しかし地上戦には至らない。だとすると空軍と海軍の争いになり、日本には勝てないと知っている。

 韓国は中国、北朝鮮グループの緩衝帯でしかない。日本政府やアメリカは口だけは何とか相手にしているが、実質無視されている無力な国である。朝鮮戦争の時、中国共産党軍が攻めたのは韓国軍が防衛するところばかりで、韓国軍は極めて弱く、話しにならなかった。アメリカはそれを知っている。

 だからアメリカは韓国を相手にしない。面倒なことばかり起こされるし、友好国として大して役に立たない。日本については太平洋戦争の時に日米死力を尽くして戦い、日本は恐ろしいとある意味知っているし、却って同盟国としては心強い見方だ。

 日韓は政治的に仲が悪い。韓国は世界的なルールを守らないので、馬鹿にされているし、歴代大統領は退任後悲惨な末路を送っているような国だ。実損が出ない限り日本政府は何ら報復措置を講じないだろう。

 フッ化水素の輸出がストップしたとされているが、これは単なる誤解である。たまたま一時ストップした現象があっただけで、日本政府は政策的にそうした訳ではない。

 国民感情として韓国に制裁を加えろという要望に対して政府が国民の誤解を訂正しないだけだ。韓国が崩壊するようになったり、北朝鮮と必要以上に仲が良くなったりすると、アメリカが出て来た牽制する。その一端を担うのが日本だが、今のところ北朝鮮も韓国を馬鹿にしているから、ただ馬鹿な政策を静観しているに過ぎない。

 次の韓国の大統領は文在寅ではないだろう。アメリカ、日本が韓国の世論を操作してもう少し穏やかな人が大統領に就任するだろう。しかし誰が大統領になっても韓国は日米からは重視されない。

 リップサービスを韓国に行うのは中国を見据えてのことで、北朝鮮も同様である。北朝鮮など何もできない国だから、適当にあしらい、アメリカは中国だけをターゲットにしている。その手助けをするのは日本に取っても好都合である。

 繰り返すが韓国は日米から無視されている。しかし日本は困った振りをしなければならない。テレビで韓国対策を討論しているのは、無視していると思われたくないだけで、あれは茶番劇だ。

 だからテレビは視聴しても意味がない。あるいは国民感情の処理の目的しかない。ただテレビ局としては視聴率がある程度稼げるから放映するのは意味がある。

 政治家も大変だ。外交と同時に国民感情のコントロールをしなければならない。政治家から見ると国民ほど馬鹿な人たちはいない。自由選挙権などあるから、日本は必要な軍隊を持てないし、必要な政策を取るには大きな制約を伴う。

 その点中国がすぐに破綻しないのは共産主義だからで、周は国民のことなどあまり考えなくてもどんな政策も取れる。厄介なのは政敵だけだ。

 日本でも国民がもう少し賢くなれば、もっと良い国になれると思われる。

酒巻 修平

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です