夜はどのように使うか

 人は外部からの物の供給がなければ生きていけない。それが生物としての活動の元になるし、新陳代謝はそんな活動の一部である。

 だがそれだけでは生を保てない。自然である宇宙からあらゆる影響や刺激を受け、それが体の作用を調整している。

 人にもっとも大きい影響を与えるのはもちろん住んでいる地球である。脚で歩行ができるのもその影響があるからで、人の体の根幹の作用は全て地球という磁力を持った大地があるから可能になる。

 地球に次いで大きい影響を与えているのは太陽であり、それから月、惑星、銀河、恒星などだ。その影響を考えずに人の機能、作用を語ることはできない。

 太陽からは主として熱と光をもらっている。しかし地球は自転をしているから、自分がいる地点から太陽が見えなくなるとこの熱や光は大きく減少する。全部がなくならないのは余熱と月からの光の反射があるからだ。

 そんな一日の時間を夜と呼ぶ。だから夜は太陽からの影響がほぼ無くなっている間のことである。夜は暗く、温度が低い。反対に太陽が見える時は夜とは全く違う作用を人の体は行うだろう。

 しかし月の存在が太陽の影響に関わっている。満月の時は新月の時より、太陽から反射された光は多い。だから人の体の作用は新月の時とは違うと考えられる。

 昼は人の体の活動が活発で、原始時代にはこの時間帯に狩りをして体を使った。使った体には老廃物が溜る。それを処理する時間が夜である。

 現在では限られた人以外は狩りをしないが、やはり昼には人の活動は盛んだ。会社に行き仕事をし、遠くに移動するのもこの時間帯が多い。それには起きていなければならない。

 夜には昼とは全く反対の作業を体はしているだろう。昼間使った体を修復しなければならない。修復している時はできるだけ意図的な活動をしない方が良い。新陳代謝はだから夜行われる。新陳代謝とは自分の細胞の複製のことである。古い細胞が死に、新しい細胞が誕生する。

 古い細胞は死ぬ前に自身をコピーしてその後アポトーシスする。古い細胞が死ななければ体はその部分元気にならない。そして傷付いた細胞はその後癌として死ぬことがなくなり、増殖していく。だから癌細胞は少なくなることはない。

 一般細胞は正常な場合、死んでいくから増殖しない。増殖するのは成長期だけである。癌とは違う原因で一般細胞が増えるのは肥満と言われ、これも体に取っては良いことではない。

 新陳代謝は体を休めなければ盛んにならない。そのための一番効果的な作業は寝ることだ。だから正常な新陳代謝は夜寝ることによって行われる。

 太陽からの影響が最小の時、即ち夜に寝ると健全な新陳代謝が行われて、人の体は健全に保たれる。だからこの二つの条件が健全な新陳代謝を行うのには欠かせない。

 夜の間、寝ないで活動する人がいる。そんな人の新陳代謝は健全に行われないことが多い。夜に寝ない芸能人に癌が多いのはそんな理由だ。

 生物とは自己複製をする系である。新陳代謝はその自己複製の水平的なもので、子孫を残す行為は垂直的なものだ。垂直的な自己複製も人が他の活動をしない時に行われることが多い。

 従って生殖作業、即ち、男女の交接は夜に行うのが一般的だ。昼にそんな行為をしてできた子孫には異常が発生する可能性が高いように思われる。

 死は新陳代謝の終了である。だから死も夜に到来することが多いだろう。また子孫が誕生することも夜が多い。即ち、生物の生を保つ理由の二種類の自己複製は夜と関連しているのだ。

 人は他の生物と違い頭脳が極端に発達した。だから他の生物ができないこともする。生殖作業は何の感情もなく、本能の赴くまま行うものだが、人はその準備に時間を掛ける。

 それが恋愛であり、生殖作用の後の愛情の発露は生殖作用と潤滑に行うためにある。生殖作用をしなくなった男女には愛情が芽生える。そんな恋愛や愛情も夜に行う行為である。

 太陽の一番大きな影響は自己複製に関してのことだ。太陽がなければ自己複製は成り立たないのではないか。生物が子々孫々遺伝子を伝えていくことができるのは太陽のお陰だ。

 生物の体や精神は二進法的に制御されている。その二元的な状況を太陽が昼と夜によって与えられる。地球は常に体に影響を与え、二元的ではない。だから生を保つ根源は地球にあり、自己複製の根源は太陽にあるのだ。

 酒はサンズイ(液体)に酉と書く。酉の刻、すなわち午後6時から8時までに飲む液体が酒である。アルコールはこの時間に体の働きを必要なだけ少なくし、生殖作用の助力をするものだ。それは人の発明だが、素晴らしい発明だ。

 少量のアルコールを飲み、異性を抱く。夜とは素晴らしい時間である。

酒巻 修平

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