高齢ドライバーの事故

高齢者ドライバーの交通事故が何かと話題になり、テレビでも盛んに報道されています。テレビはしかし視聴率を稼ぐために一部の事実を重点的に報道する傾向があるので、調べてみました。

年代別の免許保持者の10万人当たりの事故数を検討すると驚いたことが分かります。まず分かることは全年代でゆるやかに減少していることです。10年前のおよそ半分です。

年代別では突出して多いのが16~19歳で、それに続くのが20~29歳なのです。80歳以上がやっとその次に来て、70歳台になると他の年代とほとんど差がありません。

 我々は高齢者ドライバーが事故を起こし易いと錯覚させられているのです。メディアは視聴率至上主義なので、高齢者ドライバーが起こす事故を何日にも亘って報道します。

 我々はメディの報道を鵜呑みにしてはならないのです。報道番組は制作コストが低く、視聴率が取り易いのでこんな偏った報道を行い、我々を惑わします。

 交通事故が減少している背景には警察の努力があるとされていますが、これも統計の取り方によります。1960年代に車が増加し始め、人は車の運転にだんだん習熟してきました。

 運転が上手くなってきたのです。この情報は事故数減少のデータに含まれていないでしょう。また高速道路の普及も事故数を減らしているでしょうし、車そのものも運転し易いように改良が続けられています。

 報道は都合の良いデータのみを採用する傾向にあるのです。確かに警察もそれなりに努力しているのは認めなければなりませんが、その反面過度の違反取締を行い、ドライバーに迷惑を掛けています。

 後期高齢者は「認知力検査」という筆記試験を合格しなければ運転免許は更新できません。100点満点で75点以上を取れば合格となりますが、この試験の内容がまた不適切なのです。本来この種類のテストではほぼ全員が100点あるいはそれに近い点数を取れるはずですが、試験の点数を取るのが得意な私でも100点を取るのは至難の業なのです。

 16種類の物が提示され、それを暗記して間を置いてそれらの物の名前を書くのですが、こんなテストとドライブテクニックにどんな関係があるのか、さっぱり分かりません。

 このテストの会場を探すのは非常に難しく、ここでも警察は無理難題を免許更新者に押し付けます。

 それなのにこのテストは筆記試験ですから、運転技術には関係がありません。運転に際しては道路標識や信号を見ること、歩行者などを認識する必要がありますが、このテストではそんな認識能力が計れないのです。

 さてその馬鹿らしいテストに合格すると今度は「高齢者講習」というのがあり、それは実際車を運転する項目も含まれます。ところが何と一番必要と思われるこの講習には試験はなく、だから全ての受講者が何の問題もなく、終了します。

 ある時タクシードライバーが私と同クラスで受講していたのですが、この人の運転はとても下手で、こんな人の運転するタクシーには乗りたくないと思ったものです。もちろんその人は免許を更新しました。

 高齢者が運転する理由は利便性の外に運動になる、社会で一般に一員として認められるなど、幾つかあります。でも上記で見てきた通り、70歳代の人に高齢者講習や認知力検査が必要とは思われません。

 警察は統計の数字を知っている筈です。16~29歳より事故率が圧倒的に少なく、他の年代とは変わらないという事実をどのように見ているのでしょうか。

 警察は自分たちの権威を印象付けるためには何でもやるように思えます。もう交通違反の取り締まりは民間に委託して、監督だけをやればどうでしょうか。そうするとまたその民間業者と癒着するような気がしますが、これは私の偏見でしょうか。

 私は運転する度にテーマを決めて運転技術を高める努力をしています。これは高齢者に限らず、事故を防ぐのに良い方法だと信じているのですが、どうでしょうか。

酒巻 修平

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