スポーツ選手を困らせる関係者

 優秀なスポーツ選手が引退すると多くが所属している団体の役員への道を歩む。そしてやがてその団体のトップになることもある。

 スポーツ界が全てそんな構図が出来上がっているようだ。しかしここで見てみよう。優秀な選手が優秀な運営者になるだろうか。

 そんなことは決してない。スポーツ選手としての才能と団体役員としての能力は全く違うものだからだ。

 スポーツ選手は知識、人格、指導者としての能力などとは関係なく、成績だけを求められる。しかし団体の役員はそうはいかない。

 所属している選手が活動し易い環境を整備し、選手を指導、外部との交渉など一般の会社の経営者を同じような能力が求められる。

 スポーツ選手は純粋に練習に励む。一日何時間もの長い過酷な練習に耐え、良い成績を取ることだけが頭の中にあるような生活を送っているのだ。

 その選手が引退すれば先ずコーチになるだろう。極めて優秀な選手がコーチになっては選手が困ることが多い。何故なら優秀なスポーツマンはある意味天分を持ち合わせ、スポーツに求められる技法などは簡単に飲み込んでしまうからだ。コーチになったときそんな天分を持っていない選手に教えるのができない。

 野球の長嶋茂雄氏がそうだった。バッティングコーチをしている時、「球を良く見ていてここだと思う時にバットを振れ」と言って、選手を困らせた。自分は天才であるからそれで良かったが天分が足りない選手ではそうはいかない。

 この状態は会社の営業マンと部長の関係に似ている。優秀な営業マンが優秀な部長では決してない。実践と指導は全く違うことだ。

 上記の例では「商品をよく説明して、足しげく客の元へ通え」というようなもので、それだけで物が売れれば営業マンは苦労しない。

それでもコーチの段階はまだ問題は少ない。長嶋氏のことではないが、そのコーチの段階を通過して団体の役員になると、多種多様な選手、同僚の役員、外部組織との交渉などなどスポーツマン時代とは役目が全く違う。

ここでは人柄も問われる。報道されていることによると人柄が疑われる行為も多く、選手よりも自分自身の利益を優先する傾向が顕著に見られる事例が多数ある。

一例を上げるまでもないだろう。相撲はその顕著な例だが、体操、アメフト、体操、上げればきりがない。

フィギュアスケートのジャッジなどは金で買収され、キムヨナの回転不足を減点しないので、彼女がオリンピックで優勝したりする。

2000年シドニーオリンピック柔道では内また返しで勝っていた篠原信一が結局判定負けを喫した誤診は今でも覚えている。

ただその篠原信一氏もその後になった柔道男子日本代表監督としては落第で自らその職を辞した。

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韓国の仁川で行われたバドミントンの試合では、韓国の大会運営者が韓国選手に有利になるように風を吹かせて、最悪のアジア大会になったのも記憶に新しい。

因みに次回オリンピックが日本に開催されることになったのは、日本側が金でIOCの理事たちを買収したからで、そのことは石原元都知事も匂わせている。

このように純粋にスポーツに励む選手とそれを支える上部機構の人物たちには全く違う思考があり、それがスポーツを汚していることも多い。

ただ選手も八百長をする。これは相撲には特に多く、八百長がないスポーツなどないと言って良いくらいではないか。

一所懸命努力をするスポーツマンの影に薄汚い行為が見え隠れするスポーツをどのように観戦すれば良いのか。どうも拝金主義がスポーツ界を汚している感がしてならない。

酒巻 修平

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