病気と進化

 どう考えても病気と進化が同じ現象の違う結果としか結果が出ない。二つの現象は未だ原因が不明確で、特に進化についてはダーウインが「種の起源」と表してから多くの学者が論争を繰り返しているが、完全に納得できる説明はされていない。

 病気についてはその機序がいかなるものかの研究さえ端緒にもついていない人の体の現象である。

 結核は結核菌が引き起こす病気であるのは解明されているが、結核菌がどのような筋道(機序)を辿って結核という病気を発症させるのか、誰も解き明かしていない。

 症状なのか病気なのかの定義は別として、不整脈などは大雑把な原因さえ特定されていないので、治療のしようもない。

 一体病気とは何か。どのようにしてスタートするのか、考えてみると面白い。それには人の体(人と特定したが、生物の体の代表で人の体とした)がどのように動いているのか、その制御機構はどのようになっているのか、考察しなければならない。

 病気も進化も人の現在の状況が変化することであるのは間違いがない。病気はそれが悪く発現してもので、進化は単なる人の体の根本的な変化で人に悪影響を及ぼさない。

 胃痛が起こるのは食べ過ぎや食中毒あるいはストレスなどが原因だろう。それらの原因は全て胃の正常な働きが阻害されて起こる。胃には緻密に設計された形、作用、状態の脳へのフィードバック、存在するポジションがあるはずだ。

 それが食べ過ぎでは作業量を越えた食物が入ってくることで、胃がもう容量を越えているという信号を脳に送るだろう。適量の食物が入ってきた時にはもう充分だという信号を発するし、何かの欲望の結果過度な食糧が供給されれば胃は休みたくなる。そんな時は痛みを起こせというストップ信号が脳から発せられるのだ。

 そして人は食べるのを中止し、やがて胃は正常な状態を回復する。痛みは病気ではないから、この状態では胃は病気に罹ったとは言えない。

 短期間で回復、復元できるような状態は船が少し傾くのと同じで、単なる悪状態でしかない。それが度を越して胃の粘膜が傷ついた時には回復復元に長い時間掛かる。これが病気だ。

 これは胃を例えとして使ったがそれは胃に限ったことではない。ここから分かることは病気とはどうも悪状態の程度が酷いことのように思える。

 しかし脳はそんな状態を放置しないように設計されている。傷ついた粘膜の状態がある限り、食事を余り取れないように体の欲望をコントロールするだろうし、胃酸の分泌も制限するだろう。

 そうして病気は平癒される。しかしもっと状態が酷い場合や悪状態が続く場合、脳はそれに対応しきれないだろう。病気が治らない理由はそこに求められる。

 脳自体が正常な働きをしないかあるいは諦めるかすると病気は治らない。ストレスが続く限り胃の悪状態は続くが、ストレスから解放されるとすぐに胃痛が消滅するのはそんなことである。

 即ち病気に関する作用、不作用は脳と直接関係があるのだ。病は気からというのはこれを指している。脳にも容量があるからその容量の範囲内であれば病気は治る。容量は人によって違うので、病気にならない人もいるだろう。

 さて今度は反対に考察して、脳主導で何か作業を行いたい時、脳はどのように指令を出すのか。脳の作用の機序は考察するのさえ難しいが、欲望、感情、記憶、思考、危険回避、眠りその他多種の作用を司る。

 欲望が発生する脳があるだろう。その部分が働くと脳はその欲望を満たすため脳の他の部分に筋肉や器官に働く指令を出してもらうように合図し、それに呼応して関連機関が作用を開始する。

 それが度重なると関連機関はその指令を覚えてしまい、作用が楽になるよう機関が変化する。マラソン選手がいつも走ると心肺機能が高まり、筋肉が強化されるのはその所為だ。

 そんな機関が変化するのも脳が関与しているからだ。脳は欲望の達成やその他の作用を電磁気を発して行う。電磁気は伝わるスピートが自然界ではもっとも高く、そして複雑な内容を指示することができる。コンピューターの作業内容とスピードは電気信号が行っているのを見ても分かる。

 欲望の発生はどのように行われるのか。これには人の意識が関与しているだろう。それでは意識がどのように発生するのかいまだ解けない謎だが、ここでは電磁気が何らかの役目を果たしているのは間違いがない。

 さて物質とはなんであるかは究極の難題で、最終的な説明は不可能であると考えられる。しかし物質が存在しなければ電磁気は発生しない。電磁は物質の一状態なのだ。

 物質はある程度以上小さくなると我々が考えている状態を脱し、観測する即ち光を当てると変化してしまう。それは光がそのような小さい世界(量子の世界)

と同次元にある物質の状態と言っても差支えがないものであろう。

 そんな小さい世界では光を当てるだけで状態が変化するということはその状態はほんの僅かな変化にも対応してしまうということを意味する。これを台風に例えてみると良く分かる。

 例えばアメリカの航空母艦が台風発生場所にいるとする。航空母艦は水より温度の変化に敏感で、そこでは温度が上がり上昇気流が発生する。それが台風の元になることがあり得るのだ。

 そんな小さな気象変化がやがて台風に成長し、北にある高気圧に向かって進む。最初の方向が1cmでも違うと日本に上陸するころには300㎞も違う地点に到達するのだ。

 量子の世界もそれを同じで、電気の照射のあるなし、量などで簡単に変化をしてしまう。その変化が体に有害であればそれは病気と称し、阻止する動きが体に生じるし、無害の場合は変化を変化として体が受け入れる。

 受け入れられた変化は進化という言葉で言い表せば、進化は如何にして発生するかが理解できるかも知れない。進化の端緒は小さい現象であるが、一般の大きさ(原子以上)になると大きい差になって現れる。原子の集まりが細胞や遺伝子であり、それが自己複製すると固定される。これが進化である。

 進化はだからその過程で中間種がない理由は個々にある。この点の説明をできないネオダーウイニストは困惑する。因みにダーウインの進化は突然変異で起こるというのはこのように説明でき、長期間に亘らなくても進化は簡単に達成されてしまう。

 適者生存は頂けない。進化した生物が生き残ることができるかどうかは偶然の産物であろう。

 植物にも動物の脳と同じ作用をする部分があるだろう。それは植物体全体かも知れないし、ある一部分かも知れない。しかしその脳の部分が電磁気的に影響を受けて変化するとそれが進化である。

 因みに人の体の電気は筋肉、骨などの摩擦で発生するので静電気である。磁気は地球由来で、人は地球上で生きているから、生を保つことができる。ロケットに乗って地球の磁気圏を離れると宇宙飛行士は大きな障害に遭遇するだろう。

 病気も進化も体内物質の小さい量子の世界から発生するのだ。そこではほんの小さい変化が大きい変化(病気と進化)に変貌する。

酒巻 修平

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