これからの人類社会 ― 新聞の一面より

  新聞の一面にある記事のタイトルとサブタイトルを毎日記録している。怖れていたとおりの社会の到来がそこには示されている。

 どうも政府は長い時間を掛けて人の幸福という視野に立って政策を実行していないように見えない。

 政治は目の前にある問題の解決が優先される。国際間の抗争や強調関係。それは直ちに取り組まなければならない問題であるが、もっと大切なことも多い。

 一般の人々がこれからの将来を考える時に幸せになれるかどうかという問題を考える時に重要ことが二つある。

 一つは経済的なことである。将来、若い人でも年老いた時自分たちは経済的に持ちこたえることができるかということである。私も孫の世代になったら、生活をできない人が沢山出て来るのではないかと思う。

 もう一つは人々の心が荒廃していくのではないかという問題だ。所謂物心両面で将来の楽しい生活が待っていると考えられないということだ。

 イギリスに始まった産業革命はイギリスの人たちを裕福にした。そして多分イギリス国民は心も豊かだったと想像される。それは古き良き時代という名で呼ばれる幸せな時代であった。

 しかし当時後進国であった日本が登場し、機械、繊維産業をイギリスやヨーロッパから奪った。そしてその多くが韓国に移転し、そして中国への主役は変わっていった。

 その中国経済も破綻の危機に瀕しているし、韓国では大学卒業者の就職率が極めて低いという状況になっている。後進国が比較的先進していた国の産業を簒奪しているからだ。

 経済が発達すると当然の如く人権費が高騰する。するとそこに工場を持つ意味もなくなり、より後進な国へと工場は移って行く。

 世界各国の政府のトップたち(トランプ以外)は規制緩和を押し進めている。私は長年会社を経営していたから分かるが、この規制緩和ほど会社の利益率を下げることはない。

 一計を案じた私(我が社はある業界のトップであった)は業界第2、第3の会社の社長と会談し、売値を下げない協定をした。結果3社ともそれぞれに適正な利益を確保したのであった。

 規制緩和は競争をもたらす。競争は販売価格を低くするのは当然だ。他の産業からの参入者が増え、新規の参入者は市場を取るために売値を下げる。そうして業界の全ての会社の利益がだんだん無くなってくる。

 しわ寄せは社員に及び、社員の給料は低くなる。大きい会社は資本力に任せて小さい会社の市場を奪っていく。全体的な経済規模は大きくかもしれないが、細部を見るとそこには個々の社員の幸せを踏みにじる行為が諸所に見える。

 トランプの本業は政治家ではなく、ビジネスマンだ。利益率が低い仕事が如何に会社や社員を圧迫するかを良く知っていると思われる。アメリカは強大だから、他国から非難されてもその政策を押し通すことが可能だ。

 案外これが世界各国に取って良いことかも知れない。しばらくは不景気な時代が続く可能性は否定できないが、それが一段落すると過度な競争もなくなり、世界には今より経済的に余裕が出て来ると想像することが可能だ。

 今のまま行くと中国、韓国、ギリシャ、スペイン、イタリアなどの経済は破綻の淵に追い込まれるだろう。大きな目で見るとそのような国は救わなくてはならない。それらの国民に餓死者が出て言い訳がないではないか。

 規制緩和のもう一つの欠点は大きな会社が小さな会社の仕事の簒奪に狂奔するあまり、新しい事業の構築に努力をしないことである。今までになかった事業を始めるには大きな資本と時間が必要だ。それができるのは大会社であろう。

 大会社の仕事は中小、零細な企業の仕事を取ることではない。何か世の中にない新しい仕事を考えそれを遂行することだと思う。

 令和時代に加速するのは人的資源が枯渇することだ。これを解消するために女性が社会に進出する法案を作りその政策を進めている。一面良いことのように思えるがどうだろうか。

政府が主導する男女同権というのも愚策のように思えてならない。昔は深く見れば女尊男卑の世であった。

 男女が食事を一緒にすれば必ず男性が全ての経費を受け持ったし、夫は収入の全てを妻に与えた。夫はその中からいくばくかの小遣いをもらっていた。女性は9時まで残業をさされることはなく、早く帰宅できた。重労働は全て男性の役割で、困ったことがあれば男性が解決したのだ。

 このひと昔前の日本の現状をアメリカ人に聞かせたところ、アメリカ人男性は日本は不公平であると怒りだし、その妻は日本人の男性は優しいと微笑んだ。そんなことを思い出す。

 権利の裏には必ず義務が付いて回る。男女同権は男女同義務と言い換えると理解が深く及ぶだろう。女尊男卑の世界から男女同権の世界に移行して損をしたのは女性である。

 女性は生来守りの姿勢を持つ。これは子供を産み育てる動物としての役割から出たと思われるのだが、最近は守りの姿勢を男性にも要求する。だから若い夫は外で酒を飲む人が少ない。小さな居酒屋はこの所為でほとんど消滅した。

 男性が外で飲酒するのを奨励するのではないが、男はもう少し広い視野を持ち、大きく活動する必要がある。それが若い男性には少なくなった。

女性の守りの姿勢は正しいが、それが会社の経営になると問題も生じる。女性経営者は利益本位で、100万円を売って60万円とかの利益を求める。男性は60万円の利益を求めるために150万円の売上を目指す傾向にある。利益率が高いことは悪いことではないが、売上をもっと伸ばそうとする努力を女性経営者は少ない。

 利益率の高いことは大切なことだがそれが行き過ぎると適正な利益率を超えてしまう。私は女性経営者の会社とは取引をできるだけ避けるように顧問会社に勧めている。

 時々若い女性に聞いてみることがある。ほとんど全ての女性が男女同権反対と言う。これは何を意味するのか。誰が男女同権を有効に活用しているのか。それは出しゃばりの女性である。

 政府は選挙を考えて女性大臣を能力の如何に関わらず登用し、政争の具に使っている。迷惑が掛かるのは国民である。

 無理強いで男女同権を進めなくても自然に男女は同権、同義務になるだろう。でも女性に取っては男女同権でない方が幸せだ。

 明治は開国、大正は関東大震災、昭和は戦争の時代だし、平成は主として日本は貧乏であった。令和ではこのままいけば不幸な日本になるだろう。そんなことにならないよう政治家にはもっと賢くなって欲しいし、個々の人の考え方、努力の仕方で幸せな社会の実現も可能だ。

酒巻 修平

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