風邪初期の治し方

 怪我は別として病原菌が原因以外の病気を医学は治す能力がない。病気を治癒させるのは全て体の備わった機能の作用によるのだ。何故なら病気がどのような原因で発症したか、またどのように身体に害を及ぼしていくかの過程が不明だからだ。知っているのは自分の体だけだ。

 どんなトラブルも原因が不明な場合は解決の方法がない。人の体のトラブル、すなわち病気は多分極めて小さい細胞の偶然が発端となって引き起こされる。それは何故台風が発生し、その発生個所の状態がどのように台風に成長するのかはとても複雑な状態を経ているのかと似ている。

 だから医学は今のところそんな原因の究明を後回しにして、症状の改善の方法を考究する学問である。

 風邪はウイルスによって引き起こされる病気でこれは原因がはっきりしているので、治すことができる可能性が高い。しかしウイルスは人の細胞と同じくらい小さく、そのウイルスの駆除には非常な困難が付きまとう。

 インフルエンザにはタミフルやゾフルーザが治療薬として使われるが、応用範囲はインフルエンザに限り、一般の風邪には対応できない。風邪の菌は種類も多く、そのどれをターゲットに治療薬を開発したら良いか、製薬会社はその研究開発に躊躇するのだ。

 だから一般の風邪は今のところ薬では治らない。病院に行って行う治療とはその風邪が影響を及ぼす症状を修復することに特化している。その間も体は病気を治そうと努力している。

 それが発熱である。風邪のウイルスは熱に弱く℃の高温には耐えられず死滅する。それを狙って体は熱を発するのだ。体温が低い人ほど風邪に罹患をするのはこの所為である。

 だから発熱は身体に取って有効な病気治癒作用であるので、熱が出たと言ってすぐに解熱剤を使用するのは風邪を治り難くしていると理解すべきである。

 だが脳も熱に弱く(頭寒足熱と言う)℃ほども発熱すると脳が損傷を受けるので、極端な高熱は防止した方が良い。風邪が治っても脳が損傷を受けると大変なことになる。

 だが38℃程度の熱はそのままの状態で放置するのが風邪を治す早道である。ウイルスは人の細胞より弱いからウイルスが駆除されても体はその程度の熱には侵されることはない。少しだるいがこれは「肉を切らして骨を切る」という考えを実行していると思えば良いだろう。

 微熱が出て寒さを感じる場合は風邪を治すチャンスだ。あるだけの布団を被って何も食べずに寝ていれば2,3時間で直ることも多い。年配の人はこんなことをすると体がやられると思っている人もいるだろうが、そんなことはない。

 寒いと感じることは脳が指令しているのだ。寒いから体を温めろという命令通りできるだけ体を温めると治るか風邪がひどくならない良い方法である。

それに風邪菌は通常細胞より軟弱だから栄養は身体が先に吸収してしまう。食事を摂ると少しは風邪菌も栄養にあり付け、生きながらえる。だから空腹でも食事は摂らないのが正解だ。玉子酒で風邪を治すというのは単なる迷信であるし、蜜柑などを食べないで我慢して欲しい。私はいつもこの方法で風邪を治している。

 風邪を引いても風呂に入るのは構わない言う医師がいるが、止めた方が無難だろう。医師は人の体の作用を熟知していない。いや、誰も熟知し得ないほど人の体の制御機構は複雑なのだ。

 捻挫をして整形外科の病院へ行くとその箇所にギブスを嵌められ松葉杖を与えられて1週間程度その部分を使わないようにする。

 捻挫は筋肉がそんな状態になったとき、自分を守るため自分自身を固くするため起こる現象である。だからその部分の筋肉をほぐしてやると簡単になおるのだが、整形外科医が患者にそんな治療を施すのは人の脳がもう良いから緊張を解けと命令するのを待つ行為である。

 寝違い、ぎっくり腰も同様である。痛む箇所をほぐしてやれば簡単になおるが、整形外科医はその方法を取らない。人の自然治癒力に頼るのである。これは間違いのない療法だが、時間が掛る。筋肉のそのような症状は整形外科医に掛かるのではなく、カイロプラクティックに行くのが正解だ。

 人の体にもトラブルすなわち病気は付き物だ。しかし人の体にはそれを治癒する機構が備わっている。それをある程度信頼すべきだ。医師はその治癒力の引き出す切っ掛けを作ると考えて良いだろう。

酒巻 修平

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