大相撲名古屋怪我場所

 大相撲人気で名古屋場所が盛り上がっている。しかしこの理由は相撲というスポーツ競技が面白いからで、今の大相撲の取り組みや力士、協会関係者が良いと言うわけではない。

 相撲協会はブラック企業で力士を消耗品扱いにし親方ができるだけ収入を得、問題点を隠そうとしている。

 今場所、怪我がない力士はどのくらいいるのか。新入幕から期間が短い力士だけだろう。相撲は激しいスポーツ競技だ。プロレスもショーとしてではなく、本当のスポーツであれば怪我人が続出するだろう。

 昔の力士にも怪我をする力士がいた。だが今ほど多くはなかった。理由は簡単だ。指導する親方が良かったし、力士の指導も当を得ていた。

 どんな力でも太いところから細いところに伝達して行かなければならないのに、大相撲ではそれがなされていない。体格を生かして一瞬に相手を倒すことに重点を置いているので、頼りにするのはまず体重、背の高さ、立ち合いである。

 解説者の話しを聞いていると誰もが立ち合いの重要性を強調している。彼らは元力士であったはずだが、間違っている。確かに立ち合いは重要ではあるが、それが全てではない。

 昔の横綱は相手に充分力を出させてから攻撃に移った。本当に力があったからで、筋肉の使い方も良かった。それが今は陰を潜めている。どんなスポーツでも腰に力を入れすぎると腰を痛める。それが分からない。ピアノの腱鞘炎と同じ理由だ。力の入れ方が拙いと負傷するし、腱鞘炎になる。

 腰を痛める力士は技量が不足している。力は太い筋肉から伝達を初め、細い筋肉は太い筋肉から力を受けてさらに細い筋肉に力を伝えるべきである。今の力士の力の入れ方を見ていると筋肉の表面から中心もに力を伝えているように見える。

 先場所脚を負傷した貴景勝はその取り組みに勝利した。攻めて行っての負傷の理由を誰も理解していなかった。これは脚の筋肉の使い方が良くないからだ。

大きな体重でスピードを重視し過ぎて、筋肉を歪に使ったからだ。これからが思い遣られる。

 馬力だけで相撲を取る力士は大成するとは思わない。元親方の貴乃花は筋肉の使い方が抜群に良かったが、天才で自分はできてもその理由が分からなかったのだろう。貴景勝に力の入れ方を伝承していなかったに違いない。

 鶴竜、豪栄道、高安、栃ノ心、玉鷲、遠藤、逸ノ城、琴奨菊などなど、番付が上の方の力士はほぼどこかに重大な怪我を背負っている。唯一小さい負傷しかないのは白鵬だろう。

 負傷のない力士が勝つのであって、強い力士が勝つのではない。先場所朝乃若が優勝した一つの理由は負傷がないからだった。彼もいずれ負傷して今のような相撲を取れなくなるだろう。

 白鵬が背中にテープを貼って出場したことがある。その時白鵬が強い理由が分かった。彼は腰ではなく、背中の一番奥の太いところから力を発生させ、それを細いところに伝えて行く技術を習得しているのだ。

 腰や膝の関節は力を入れる場所ではない。体や脚をねじるためにあるところで、ここに力を入れるとそこを痛める。貴景勝の負傷がそこでなければ良いのだが。

 体力、スピードを重視した取り口では体の制御がなされない。だから遅かれ早かれ、誰もが負傷をする。勝敗に拘らず、力の入れ方を研究、実行すればいずれ強くなる。それを今の力士は指導されていないし、実行しない。

 どうしてそれを親方は分からないのだろうか。短期間の勝ち負けに拘り、自己の金儲けに走る親方の元で修行する力士は可哀想だ。

 負けるにしても力士は自分の体の制御を考えないと負傷する。だからこれからは負傷場所が続くだろう。そしていずれの日か大相撲は廃る。蒙古の力士が強いのではない。日本の力士が弱くなったのだ。

 体力に優れて、ある程度知能のある若者は力士などにはならなくなった。日本に貧困な人が少なくなり、力士のように寿命が短く、過酷なスポートに挑戦する若者が少ない。それが日本人横綱が出ない理由だ。

 白鵬はまだまだ勝ち続けるだろう。筋肉の使い方が上手で、無理をして出場しない。地位が下がらない横綱だからできることで、大関以下の力士ではそんなことはできない。

 怪我でもう一つ考えられる理由は巡業が多すぎることだろうか。力士には体と精神を休める時間が少なすぎる。これは相撲協会の責任だ。金儲けに走り、力士の体を考えない。怪我対策は唯一八百長の黙認でなされている。真剣に力士が相撲を取ると怪我がもっと多くなる

 白鵬が日本国籍を取得し、相撲協会に残ることにしたようだ。いずれ理事長になるだろう。彼は相撲では誰よりも強いが人柄は最悪だ。その白鵬が理事長になった時は今よりもっと金儲けに邁進するだろう。

 力士の怪我に対して協会は何の手も打っていない。力士とはブラック企業に働く哀れな従業員だ。

酒巻 修平

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