記憶力をよくするには

 身体を鍛えるには身体を使うことだ。人の体には自動的に用途に応じて体を変える機能が備わっている。脳もそうだ。記憶は脳の作用の一つなので、記憶を司る部分を使うことで記憶力は増強される。

 老齢化してくると体は若い時と比べるとそのままでは弱くなる一方だ。それをある程度食い止めるには体に付加を掛けて増強することによらなければならない。

 記憶は海馬と呼ばれる脳の一部が関係してくるらしい。漢字を覚え、初めて会った人の名前を忘れないように何度か反復し深く記憶する努力などをすれば記憶力は増すだろう。

 だがこれは面倒だ。誰でも3日坊主という言葉を知っている通り面倒なことをやる努力は短期間で終了して結果何の効果も得られない。それなら最初からやらない方が良い。

 何か記憶力を増強する方法はないものかと考える人も多いと思われるがなかなかその方法が思いつかない。

 ところで夢は何故見るかという原因は現在科学では解明されていない。そもそも脳がどのような作動しているか、その機序も分かってはいない。

 だが分かっていないと言っても0ではないだろう。海馬は選択的に情報を取り入れ、それを保管する役目を果たしているのは間違いなさそうだ。保存された情報を取り出すのはまた別の部分の役目かも知れないが、少なくても記憶には海馬が関係していることには間違いがなさそうだ。

 夢を覚えていることは多い。だが忘れることもある。夢は海馬に保存されている情報の整理あるいは海馬の空き領域を纏める時に発生する。

 だから海馬に一時的にせよ保存されてない情報は夢として表れない。すなわち夢は脳に記憶されている情報に関してのみ発現する。

 海馬の空領域を整理するには当然海馬自身が関連する。その時に不必要になったり、ダブっている情報は捨てられる。それが夢となって現れるのだ。

 海馬自身が関連するということは記憶が関わることだ。だから見た夢を覚えておくことができる。記憶力増強にはこれを利用する。

 目は海馬に一番近いところに位置する感覚器官で情報取り入れる一番大きな作業をする。目から取り入れた情報はすぐさま海馬に保存される。目から情報を取り入れるには目は必ず少しでも動いている。

 逆に捨てられる情報も目からなされる。その時にも目は動く。これが睡眠中時間ほど続く。これをREM睡眠と名付けられた。夢はREM睡眠中に見る。

 朝、目が覚めた時まだ夢を覚えているのはこのような機序で発生する。記憶力を増強するにはこの作業を使用すれば良い。そうすると何ら面倒なく記憶力増強の訓練になる。

 夢を良く覚えている人とそうでない人がいるが、どちらの人も夢を覚えるように努力すれば海馬を使うので、必ず効果が現れる。夢を覚え難いという人も夢を思い出すようにすれば海馬は鍛えられる。

 だが夢は捨てられる情報に関することだからすぐに忘れてしまう。だから忘れないうちに夢を再度海馬で思い出す必要がある。でもこれは大した努力がいらない。

 朝、目が覚めたら昨夜見た夢を思い出す。楽しいことではないか。貴方はそんな訓練をしていると自分が見る夢のパターンを知ることになる。ストレスを抱えている人は良い夢を見ないし、新しい恋愛を始めた人は何か恋愛以外の楽しい夢を見るだろう。

 恋愛している時には恋愛の夢は見ない。恋愛の状況は夢として捨てたくない情報だからだ。でも基本的な精神状態は楽しい方向にあるので、見る夢は恋愛以外の楽しいことだ。

 ストレスがある人は良い夢を見ない。ストレスは解決できない問題に悩んでいる脳の状態だ。解決できなければ放置すれば良い。夢。これを記憶すると記憶力の訓練になるし、自分が今どのような生活をしていて、何を考えているか分かる。それで自分の進む道も見えてくるだろう。

酒巻 修平

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