グローバリズムは人を貧乏にする

 安倍首相はグローバリスムの推奨者でトランプ米大統領はどうも反対のようだ。今や商業に結び付く大発明は少なく、発明を得意とするアメリカに取ってグローバリズムはメリットがない。

 加えて新興国は農産物も安く生産できるので、アメリカからの輸出は思うように伸びない。日本などは生産コストが高いので、無制限に輸入すると生産者を苦しめることになる。

 すると安倍首相の考えることは農産物を国内需要に回し、出来るだけ輸入しないことだ。だがグローバリズムを推進したい安倍首相は矛盾する政策を取らなければならない。

 アメリカは国内需要が大きいので、一国だけで経済が成り立つ構造になっている。兵器も政府が買い上げれば兵器産業にも不平はないだろう。

 EUは崩壊する可能性も考慮しなければならない。イギリスはEUの存在理由がイギリス経済を圧迫するので、大きな破綻なくEUを脱退したい。

 元々EUはアメリカ、日本に経済的に対抗するために作られた。それば将にグローバリスムの実践に他ならない。だがドイツ、フランスなどは恩恵を被るがイタリア、ギリシャ、ポルトガル、スペインなどの国はいつ経済が破綻してもおかしくない状態が続いている。

 農業はもう行きつくところまで行きついた。世界全体の需要と供給を比較すると供給の方が多い。ただ需要に合うだけの生産しかしていないし、食料が充分に行きわたらない国々があるのも事実だ。

 グローバリズムは競争社会を生み出す。すると良い製品あるいは他国が生産できない商品を生産する国が潤うのは当たり前の話しである。大きな発明がなくなった現在、品質の高い商品、他国が生産できない小型商品を持つ日本が圧倒的に有利である。

 安倍首相はこれを知っているからグローバリズムに走り、アメリカはそれに反対する。安倍首相とトランプ米大統領は仲が良く、二国は軍事でも友好国だ。しかし経済においては敵対国で二国は同床異夢という関係から抜き出ることができない。

 ここに二国の悩みがあり、より経済や軍備が強大である米国は日本に出来るだけものを買わせたい。だが日本も買うのは良いが、消費できる需要がない。

 日本の農産物の品質は極めて高い。これを裕福な人は好む。結果食料自給率は100%になってもおかしくない。政府が適宜な政策を打ち出せば良いのだが、それを怠り、米の生産を制限し、休耕田が大きな割合を占める。

世界の国が全て経済困難を来さないようにするにはその国の輸出入の金額を同一にすれば良い。だが発展途上国からは買うものがない。インフラ整備も行われていない国は生産力も低い。いっそ世界を一つの国家連邦にして世界全体で経済を考え、税を課すことにしたらどうだろうか。

 もちろん品質の高い商品を生み出せる国はそうでない国と比較してある程度裕福であろうし、それは仕方のないことだ。現在アメリカはアメリカ内でそんなことをしているし、日本も同様だ。

 ただ今後問題化することがある。それは人口の問題だ。後進国の出生率は高く、そんな人たちは現在平均的に能力が低い。そんな人が増えると世界全体が現在より貧しくなるだろう。

 EUはギリシャやイタリアをどう処遇するのだろうか。ドイツ並みに働けと言っても働けないし、その能力もない。EUはいずれ発展的解消という名の崩壊をするように思えてならない。

 EUの通貨を同一にする必要があるのか。自由に国家間を往来できるのは良いことだが、やり過ぎの感があり、理想と現実がマッチしていない。

 グローバリズムはまた富の偏在を促す。大企業は小企業の金を簒奪するだろうし、先進国は後進国の金をますます少なくする。企業間、国家間だけでなく、個人間でもそうだ。優秀な個人はより裕福になり、能力のない人は楽しみのない生活を送るのが精一杯である。

 過度のグローバリズム、過度の反グローバリズムを解消する話し合いをすべきだ。この重要性に米、日、独、仏などはまだ取り組んでいない。

酒巻 修平

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