ゴーン日本より逃亡

 新年最初の新聞記事がこれであった。この事件には色々な意味や教えるところがある。

 ゴーンの釈明を聞いていると極めて自分勝手であり、日本の法律を蔑ろにしているのが不快である。

 彼は日本に住み、日本の企業から報酬を得ており、様々な恩恵を日本から得ていたはずだ。

 日本国や公共団体が造った道路や空港を利用していた。専用ジェット機は彼のものだからルールさえ守ればどんな使い方をしても良い。

 だが日本国あるいは国民の所有である道路やその他種々の施設を使っているからには、彼は日本の法律を守らなければならない義務がある。

 それに対して彼の釈明は自分の解釈で日本国の法律を踏みにじった。彼に日本の法律を作らせてはならないにっくき男、いや犯罪者である。

 江戸時代ではあるまいし、犯罪の証拠も数々ある中で、勾留期間が長すぎ人権を無視しているとは虫の良い言い分だ。

 彼の年は知らないけれどあの顔は性格の悪さを露呈した顔だ。自分だけが会社を犠牲にして横領を働き、その裏で多くの従業員を馘首した。

 馘首された人の年齢も知らないがその人たちは生活にも困るような状況に置かれただろう。

 彼は日本を愛していない。前任の責任者が従業員の馘首を躊躇していたが、彼はそれを何の感情の波立ちもなくやってのけた。

 それが彼の顔に出ているではないか。顔だけが性格を判断する基準ではないが、顔はその多くを語っている。

 彼はベイルート生まれだったか、ベイルートとは何かの関係があるはずだ。だからベイルートが彼を匿うと期待し、あるいはベイルート政府と共謀して彼は難なくベイルートに受け入れられた。

 彼は出入国管理法違反という法律を犯したし、ベイルート政府が彼を日本に送り返さないとすれば、あるいは彼と相談してこの法律を破らせたとすればベイルート政府はこの刑法犯罪の共犯者である。

 彼は日本が人権を無視しているなどと釈明しているが大きな箱の中に入って密出国したからにはこれは犯罪だと認知していた。

 日本は強い態度でベイルート政府と対峙しなければならないだろう。日本は怒れば怖い国だと知らしめるべきだ。

 この事件のもう一つの点は日本の防衛の甘さだ。もともと日本はスパイ天国と言われるほど機密の保持や知的財産の防衛には弱い。

 これほど無防備な国は他にはないだろう。第二次世界大戦で勝敗のターニングポイントになったミッドウエイの海戦での敗北の原因は日本の情報がアメリカに筒抜けになったからだ。

 その欠点は未だに直っていない。戦争ジェットを持ち海外に容易に逃亡できる犯人をどうして保釈したのか。

 司法関係者の判断は極めて甘い。というより世界情勢を知らなさすぎる。今や世界は昔と比べて極めて狭い。短時間でどの国にも行けるではないか。

 警察と裁判所は連携して彼を尾行していなかったのか。警察の態度も不快である。交通違反と称し、軽微な違反に対して罰則金を課すなど自国民を苦しめる割に海外絡みの犯罪には脇が甘い。

 安倍首相の賞味期限も切れたと思われるし、野党には日本の政治は任せられない。正月のこの記事が日本の将来を予測し警告しているようだ。

 経済は主として民間の活動に支えられている。それも中小企業が主役だ。その中小企業あるいは零細企業が次々と姿を消してゆく様は見るに堪えない。

 今年最初の新聞の第一面のトップ記事は良いものではなかった。果たして今後の日本はどうなっていくのか。

 我々の孫の社会で孫たちは飢えずに生活していけるのか。官僚も政治家もあまり性格が良くなさそうだし、新しい社会に順応できそうにもない。

 徳川吉宗に習って目安箱をどこかに置いて、国民の生の声を聞く制度でも作らないだろうか。いや政治家や官僚にはそんな誠意も度量もないだろう。困った。

酒巻 修平

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