人の体って一体どうなっているの?

 37,8歳のころ会社の向かいにあったもつ焼き屋さんで連続1週間もつ焼きをたらふく食べた。若いから無茶したものだ。

 するとしばらくして顔の目立つところにシミの大きいのが二つできてしまった。今でもそのころの写真が残っているが、どうも目立つし、不細工だ。

 それから何十年かそれらのシミと付き合った。だが50歳を超えたころ一つのシミが盛り上がってきた。

 顔面がそんな風になるのは悪い病気の所為だと脅かす人もいて、私はステロイド入りの軟膏を塗りだした。勿論皮膚科の医師の診断に基づいた。

 そうこうしているうちにシミの浮き上がったところが取れて間もなく、浮き上がっていないところも消えてしまった。

 それから2,3年。今度は一つ残ったシミにも異変が現れ、そのシミも消滅してしまった。

 妻は私が密かに美容整形手術を受けたと思い込んでいる。いくらそんなことをしていないと言っても聞く耳を持たない。

 だが私はそんな面倒なころをする性格を持ち合わせていない。結局シミがあった部分は元の皮膚に戻り、シミのない顔になった。

 私ももう年だ。同年代の人には顔にシミのある人が大勢いるが、私の顔にはそんなものはない。御陰でかなり若く見られる。

 これももう何十年来の付き合いだが、私の足の親指の爪が爪水虫で黒く変色している。そこの爪はカサカサしていて切ると弾力性がない。

 最近ある時風呂上りに妻が「足の爪水虫は治したの」と聞くではないか。見ると爪が黒ずんだところに赤みが差している。

足の爪を切るのは厄介だ。爪は醜くカーブして大きな爪切りも入らない。そこで厚い爪を少しずつ切っていかなくてはならない。伸ばしたままにしておくと靴下に穴があく。

 それが何と黒みがほとんどない。それにカーブも小さくなっているではないか。

切るとかさかさも緩和されて弾力性も出てきたので切り易い。長年あった爪水虫はどこへ行ったのだろうか。

 私の免疫機構が最近になって強化されたとも思えないし、原因不明だ。だがとてもありがたい。一度医師に爪水虫を治したいと申し出たのだが、他にも薬を飲んでいるから止めた方が良いだろうと言われていたのだ。

 爪水虫は塗り薬がほとんど効かないので、飲み薬を使用しなければならないからだ。医師の言うことは尤もなので、諦めていたのが、そんな幸運に恵まれた。

 もちろん医師に尋ねても答えは分かっている。「分からない」と言うだけだろう。医学は症状を治す科学で、病気の原因を究明してそれを治療することはあまり考えていない。

 特に臨床医はそうだろう。病気がいかにして発祥するかは誰もまだ解明していないから当然だ。

 宇宙の神秘の謎は究極的には謎で残ったままではあるが、しかし部分的には少しずつ明らかになってゆく。

 ではどうして身近でもっと解明が急がれる人体の病気の研究は進まないのだろうか。いや、誰かが解明に向けて努力をしているに違いない。

 それでも病気がどうして起こるのか、美とは何だろうか。脳はそれをどのように認識するのだろうかを解明できていない。人の体の根本的な制御システムは宇宙の仕組みより複雑なのだろう。

 人がまだ分かってしない何か総合的なシステムがあるに違いないとまでは言及する科学者がいるにはいる。だがそれは何なのかを研究に取っかかる糸口さえ見つからない。

 私は不整脈の持ち主だ。坂など上がるのに大変な思いをする。だが最近そうではなくなった。息は切れるが、心臓に違和感がかなり少なくなっているのだ。これも体の調子が改善されているから起こるのだろうが、原因は永遠に不明だろう。一か月に一度診察に行く病院の医師も原因が分かることはない。

 人の体は不思議だ。私の場合は全て良い方向に向かっているので、安心だが反対の場合は気持ちが暗くなる。

 宇宙の研究に没頭する優秀な科学者よ。人の体の制御機構を先に研究、解明してくれないか。

酒巻 修平

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です