与党の政策を褒める野党
我々には誰しも長所と短所があり、行動も間違ったものや褒めるものがある。人は全て善と悪でできているものだ。
もし悪がなければ世の中は味気ないものになってしまうかも知れない。人の悪を見て自分の行動を制御する人もいるだろうし、悪人も親切にされるとふと善意が目覚めるかも知れない。
幸せな人は自分や他人の善に注目して行動する人に思えてならない。その表れが言葉である。だから人がどのような言葉を使うか、どのような態度を示すかが一生の幸不幸を決定する大きな要因だろう。
翻って野党の言葉や行動を観察してみると、萬年野党である共産党などは与党の政策の欠点をいつもあげつらい、批判をするので、幸せな人になるように思えない。
安倍首相は趣味とは言え、諸外国に年中出歩き、各国の首脳と友好関係を結ぼうと努力した。
相手のプーチン、習近平、ハーメネイはそんな安倍の耳に優しい発言に対して行動で反応するほどお人好しではないが、安倍を毛嫌いするということもしないだろう。
野党は国会が始まると与党の政策の欠点を非難し、追及し、そして貴重な国会開催の費用を浪費する。そして次の選挙ではその分票を失う。
もし野党が安倍の外交を誉め、株価が大幅に上昇したことを評価し、桜園遊会などの批判を最小限にして、足りないところを提案する作戦に変えたらどうなるのだろうか。
それが一野党議員であればその議員は与党側と見なされるだろうか。あるいは見識のある立派な国民の代表と評価されるだろうか。
どちらにしても今行われている非難に終始する作戦より野党は議員数を増加させるように思える。
人の耳には褒める言葉の方が受入れ易い。少なくても野党が与党の政策を褒めると与党はもっとしっかりと政策を立案し、実行に移すだろう。
これは国民のためになる。野党にとっても今の国会運営よりよっぽど評価され、今の与党に全面的に満足していない選挙権者から得票を勝ち取るのではないか。
故小出義男さんは高橋直子をほめ殺しにして、とうとうオリンピックで優勝させてしまった。本人もそれほど自分に実力があるとは思っていなかったはずだ。
人の能力には最低から最高まで引き出す力は脳にある。脳が気持ち良ければ潜在的な能力は高く発揮されるだろうし、逆もありうる。
子供は甘やかしてはいけないが、非難ばかりすると碌でもないことをいずれしでかす。
今の日本は規制が多すぎる。軽微な交通違反で反則金を取る。それは全て人を信用していないことだし、非難していることに相違ない。
日本国には欠点が沢山あり、また長所も沢山ある。その長所を褒め、欠点や足りないところを補う作戦を野党は取っては如何か。
いがみ合うことは良いことではない。相手の長所を認め、足りないことを提案する作戦に変えてみれば案外野党が政権を握る機会が訪れるように思える。
今浮動票が30%以上あるだろう。その人たちは自民党の支持者ではない。だが野党の支持者でもない。
選挙区の候補者あるいは政党の直近の動きで判断して投票しているに過ぎない。
私は野党の政策が嫌いだし、過去の実績を評価しないから自民党に前回は投票した。だがもし野党が評価できて、実行可能な政策を打ち出してくれれば野党に投票しても良いと思っている。
選挙はそんな簡単なルールで勝敗が決まらないとは思うが、少なくても浮動票は政策や行動を見て判断して投じられるということを認識してもらいたい。
酒巻 修平