思考実験-夢は何故見るか、体に有益か

 夢に関する書物は多く出版されている。古くは宮城音也が日本では唯一の研究者であったように覚えているが、最近では数多くの研究本や単なる読み物まで種々雑多存在する。

 人の体の不思議の中でこれほど研究に文字通り夢があり、その解明が脳の働きの基本を教えるものがないようでもある。

 私は専門の研究者ではないが、昔から夢については種々考察した。その過程と結果を残そうと思う。

1.夢は体の現象である。

体の諸器官、液、筋肉などなど体を構成しているもので不必要のないものはない。昔、虫垂は進化の忘れ物とされて不必要な器官だと思われていたが、そうでないことも分かっている。

夢は体を構成している部分ではないが、胃が食物を消化し、膀胱が尿を処理するように体の自動作用である。

人が筋肉を動かすように夢を自在に見ることができないという意味では不随意作用と言えよう。

不随意ということは人が生きていく上で必要不可欠な作用と解しても良いだろう。

2.夢はいつどのように発現するのか

夢は寝ている時に見る。すなわち脳が随意的に働いていない時に見る。ということは脳が働いている時には夢を見ない。当たり前のようだが、これはとても重要な夢に対する考察の要素だ。

3.夢の記憶

  夢を記憶していることがある。ということは夢が記憶と関係性が高いといいうことだ。記憶は現在海馬のいう脳の部分で処理されるとされている。ということは夢も海馬で処理されているだろう。

  夢を覚えていることもあるし、覚えていないこともある。夜寝ると必ず回ほど夢を見る。だが全てを覚えているわけではない。記憶力が高い人やとても精神に衝撃を与える夢は覚えていることが多い。

  だが覚えていないことも多いということは夢が必ず記憶に残るほどしっかりとして記憶ではないということだ。

4.忘却と夢

人の脳には忘れるという機能が付いている。夢はこれと関係があるのか

一度海馬に入った情報、すなわち記憶を消去できない人がいる。この人は生まれつきの病人である。

便利なようで不必要な記憶を消去できないと脳には過剰な負荷が掛かるので、脳は正常に作動しない可能性がある。大学の入学試験を合格するのには有利なように思えるが、実際はそうではない。

5.夢の内容

自分が考えたり行動したりしたこと以外のことは夢に出てこない。これから考えられることはやはり夢は記憶と深い関係があるのではないだろうか。

6.人の情報あるいは記憶の保存との関係

夢は上記のように経験すなわち記憶と関係がある。人は自分が取り入れた情報をどのようにどこに保存しているか分からないが、やはり夢は情報の保存と深い関係を窺わせる。

宮城音也を初め学者や思想家は夢に大きな意味があるとしているが、私はそうは思わない。夢は情報の保存との関係で考えるべきだと思料する。

上記の事実や思考から考えられる結果は夢というのはコンピューターで言うデフログの処理の結果、一時的に表れる現象である。夢は見なくても体特に脳には何の影響もないが、情報の消去や保存場所の空きスペースを確保する動きの中で出て来る単なる影響に過ぎない。

 だから脳の残された不必要な情報を消去し、脳の保存容量を整備するために脳の記憶作用を司る海馬で情報の移動、消去が起こる時に海馬に影響を与える現象である。

 だが自分の考えたこと、最近あったこと、古くからある情報などが関係して夢は出現するが、消去整理される情報は様々である。それが相互に影響を与えるので、不思議で奇妙な夢も見るのだ。

 もしコンピューターが1700年代にすでに存在していたら、そのころ出現した天才たちは夢について本当の出現理由を明らかにしただろうし、我々はそれこそ夢があることによって精神的な夢を持てなかったかも知れない。

 こんな分析をすると人の夢を壊すかも知れない。だが人の脳を含む体の制御はコンピューター的に電気信号で二進法的にされているという可能性を考えれば夢を見るという意義をもう少し現実的な考えるだろう。

酒巻 修平

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