一国をも滅ぼす伝染病

 伝染病はいつからあったのだろうか。考古学を駆使した研究では歴史が始まって以来存在しているとのことだ。

 いや有史以前からあるに違いなく、病原菌は人類より前から生存しているこの地球上の先輩である。

 病原菌の中でもウイルスはサイズがもっとも小さく人の一細胞と同程度である。

 ウイルスは動物が地球上に姿を現す前からいて、ウイルス側からみると動物などを新参の厄介者だと感じているかも知れない。

 ウイルスは宇宙空間や他の天体にも存在していて、今まで生存が途絶えることなく動物や植物、人に災いをもたらしてきた。

 ウイルスから見ると動植物は自分たちの生存を脅かす存在かも知れない。敵は滅ぼさなければならない。だからウイルスは動植物の生存の邪魔をして、死に至ら締める作業をしているかも知れないのだ。

 人は逆に種々の動植物を絶滅させた。ウイルスや他の病原菌以外との戦いでは人が絶えず勝利している。

 今恐竜がいても人に捉えられ動物園で飼育される運命にあったと思われる。だが病原菌はあまりに小さすぎ従って退治することができない。

 ウイルスが人の存在前からいたということは人との生存競争をしてきたということだ。ウイルスは相当な速さで変異、すなわち進化して、もしかしたら人の体の中に入り込んで人と共存関係を結んでいる可能性もある。

 そのウイルスは人間との生存競争に敗れていない。というより有利に競争を進めている。

 古くはペロポネソス戦争において戦争の総帥も疫病で死亡して当時の政治情勢も大きく変わった。

 天然痘との戦いにおいては人類が唯一勝利し、天然痘ウイルスは滅亡したが、それは例外的で、ペストなどは何度も流行して、ヨーロッパの人口の多くが死亡した。

 結核も有名な伝染病である。江戸期の日本においては労咳などを称せられ、重要な人物の多くが、この伝染病で命を落とした。

 ハンセン病も社会的に大きな意味を持つ伝染病だ。その後遺症は長く残り、人の軽蔑を買うなど罹患者は精神的に大きなハンディキャップを負ったのはまだ記憶に残っている。

 そんな中でインフルエンザは最近話題に大きく登るウイルス性の疾患である。毎年日本でも何千人も亡くなっているというのに、慣れてしまったからか、話題性が低い。だが大勢の人が亡くなっているということは忘れてはならない。

 動物が媒介するウイルスあるいは細菌性の病気も恐ろしい。エイズ、エボラ出血熱、エイズ、MERS、SARSなどコロナウイルスによる伝染病の流行は最近のことなのに、今また新型のコロナウイルスによる伝染病が世界を震撼させている。

 これらの伝染病の世界的な流行を阻止するために各国協力の元にWHOという組織を構築したが、最近はあまりしっかりと活躍していない。

 SARSの時も今回の新型コロナによる肺炎も起源は中国であるのに、中国政府はそれを秘匿し、WHOも中国政府に買収されるなどして、流行の阻止を早い段階でできなかった。

 人はもう少ししっかり活動しているとその阻止方法を持っているのに、政治的な思惑でその活動ができないというのは憂慮すべきことだ。

 中国は自国の利益、いや、政治家個人の利益だけで伝染病の阻止に協力しない。政治担当者はもう少し誠実であってもらいたいものだ。

 ただ伝染病もいずれ収束する。そのとき自国、世界がどのような状態になっているかを計算して、それに対応する計画を今から練っておくべきだ。

 だが過去を見ると伝染病の悪影響は大きく、世界は油断してはいけない。中には破綻に至る可能性のある国もあるだろう。そんな国をどう助けるのか助けないのか、収束の時期、その時の社会状態、経済的な面に鑑み、社会情勢の修正を今から考えておかなくてはならない。

酒巻 修平

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