日本の法人税と消費税の関係

 日本の法人税は現在15%でアメリカの21%と比較してかなり低い。トランプ大統領が税制改革をするまではアメリカの法人税は35%もあり、日本の税制上に税率とは比較にならないほど高い。

 消費税に関しては単純には比較ができないが、アメリカの純粋の消費税は0-10%くらいで、これは州によって異なる。生活必需品の食料品にアメリカの消費税は賦課されず無税だ。

 それに会社対会社のように消費が関係しない取引に消費税は掛からない。日本政府は国際競争力を考えると法人税は低く抑えなければならないと主張するがこれはどうもおかしい。

 国際競争力を判断する一番大きな要素は価格であり、資金調達力ではない。ちなみに今日本の半導体の価格は韓国や中国の類似商品と比較して高い。

 だが質は良く、それを要望する顧客も当然存在する。資金は必要とあれば今銀行は要望通りの額を融資してくれる。

 融資金利は低く、それを株に対する配当と比較しても金利の方が断然低い。これはどうしたことだろう。法人税が低いことは国際競争力とは何の関係もない。

 日本のメガバンクの株式の多くはアメリカの巨大金融資本に保有されている。そして株主には借入金利より高い率の配当をしている。

 こんなことをしていると日産のようにルノーに株の多くを保有されてしまって経営権を自由にされてしまうではないか。

 法人税を低く抑えても国際競争力とは関係がないのに、政府は法人税を低くし、税収の足りないのを消費税の増税で賄おうとして、率を10%に上げた。

消費税が3%や5%の時は負担感が強くなかったが、10%になると流石に心理的にも物を購入するのに二の足を踏む。

国内消費が経済の大きな柱であれば購買者の購入意欲が低くなれば消費は伸びない。そんなことを政府は分かっていたはずだし、政府に圧力をかけている財務省も経済法則は知っていたはずで。

消費税が10%に上がって日本のGDPはコロナがなくても10%以上下がると計算されていた。

政府はそこまでとは読んでいなかったのか、増税に踏み切った。何度も考慮し、増税を延期してきたのに10月にとうとう実行してしまった。

それでもまだ許せる。もし法人税を昔並みに40%も徴収すれば国家の赤字は瞬く間に解消するだろう。それなのに法人税はもっと下げようとする傾向にある。

何故か。疑問は大きい。一つには大企業が株主に対する配当率を下げなくないからだろう。例えばトヨタなどは銀行から資金を調達する必要など全くない。それよりも法人税などを上げられればそれだけ手持ち資金が減少する。

だがそれでも良いではないか。手持ち資金は増え続けているし、仮に法人税率が上げられても大きな痛手、経営に困難を来すことは全くない。

ここで江戸時代の人の暮らしと政府の経済状態を見てみよう。徳川幕府は自己の経済を考え、多くの藩を取り潰した。すると多くの武士が浪人になり無職に陥った。

幕府、すなわち当時の政府はその救済を考えたであろうか。税は主として農民からのみ集め、一番資力のある商人から徴収する税は少なかった。

政府は自己のことのみに汲々として国民の生活などは顧みず、国民も諦めていた。これは何も徳川幕府に限ることではなく、その前の室町、鎌倉、平安、奈良全ての時代を通しての政府の考えだ。

結局徳川は薩長などに政権を奪われ、現在その薩長の末裔が政府の重要なポストを占めているが、政策に対する考え方は徳川時代とは変わっていない。

政府にとって大切なのは政府自身とそれに加担するか関係する者だけで、国民は二の次なのだ。だが今は選挙という手段がある。真実はテレビや報道機関では語られないので、ネットで述べられているうちの真実だけを取り出して、事実に基づいて選挙を行えば状況はかなり変わると思える。選挙権を賢く使い、国民の生活を良くするかどうかは国民が賢いかどうかに掛かっている。

酒巻 修平

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