新しい病気の兆候

 もう20年にもなると思うが友人と歩いている時に体に異変を感じた。吐き気がするようでもあるし、頭がぼんやりとしているようでもある。

 私はてっきりと脳梗塞か脳出血か脳の関係の病気が取りついたと思った。友人に頼んで病院に連れていってもらい、吐き気止めの薬をもらってぐっすりと3時間ほど眠った。

 起きると体の異変はなくなっていて、医師の診断でも脳に異常がないことが分かった。もちろん病院には入院することなくそのまま友人に付き添われて帰宅した。

 その時はそれで良かったし、そんなことがあったことも忘れていた。それから何年か経ったころ、夜中に胸に異常を感じた。何とも言えない嫌な感覚で救急車を呼んで病院に連れて行ってもらった。

 そこで分かったのが不整脈ということだった。脈拍が1分間に200以上もあり、その所為で血液が溜まらないうちに心臓が拍動するものだから脳が空っぽになったようだった。

 だが不整脈を治療する薬を投与されて脈拍も100程度に下がったが完全に正常に戻ったわけではなかった。だがそれもそのうち全快した。

 そんなことが何回かあったあと今度は銀座を歩いている時やはり同様の異常を感じた。それで銀座通りに置いてある椅子に座って自分の状態を観察した。

すでに経験があるので、これは不整脈による頻脈が原因だと分かっていた。だが何故そんなことを思い付いたのか分からないが、私は携帯で仕事に関係のある要件で誰かに電話をした。

すると200以上あるように感じる脈拍が100くらいに落ちた。だが携帯で話すのを止めるとまた200以上に戻る。

そこでこの不整脈は心因性のものだと判断して、精神内科の病院を訪れて精神安定剤を飲み始めた。それが1年ほど続いただろうか、不整脈のことは忘れてしまった。

病院で検査すると不整脈はありませんとのこと。そこで精神安定剤の服用も止めた。それから1年以上不整脈は出なかったが、やはり再発した。

それからまた精神安定剤を飲み始めたがもう効果は薄れていた。だが一度は病気が治った。それも医師が治したのではなく、自分が判断して神経的なことが原因だと精神安定剤を飲んで自分で直したのだ。

不整脈の人は病院に行ってもたぶん精神安定剤を飲めとは言われないだろう。何故ならこの療法は私自身が発明した療法だからで、不整脈の治療法の手引きには一切載っていない。

だがそれで直ったことは事実だ。それを今の医師に告げてその医薬品を処方してもらっている。今は日常生活の支障は全くない。

さて老齢になると大病が襲ってくることがよくある。怖いのは何と言っても癌だ。もちろん他の病気にも油断をしてはならないが、比較的小さい病気はそれが原因で命を落とすことが少ない。

自分が新しく大きい病気を抱えているかの判定は自分ですることにしている。病状が進むと明らかな兆候が表れるがそうなってから病院に行っても手遅れのことが多いからだ。

どうしてもっと早く来なかったのですかと言われる人も多いが、その人もどこか体に異常な兆候があったはずだ。

だがその兆候はどうやって見分ければ良いのか。例えば手足が痺れるとしよう。そうするとこんなことが過去にあったかどうか自分で思い出すのだ。

もし過去にもそんなことがあったなら、その兆候はある程度無視して良いだろう。だがそうでなければ注意深く観察することをお勧めする。

兆候がある程度では病院に行っても異常がないと言われることが多い。だがそれは病院の見落としの可能性も考えなければならない。

今私は朝起きると胃に違和感がある。もしかしたら胃癌かもしれない。だが前にもそんな感触が胃にあったことを覚えている。だから多分これは単なる胃の不具合でしかないと考えてはいる。もちろん注意深く成り行きは観察しなければならない。

酒巻 修平

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