大勢の学者が考察している難しい人体の事象です。夢の実態や原因に関しては何千冊もの本が出版されていて、いまだに論争も決着を見ていませんし、その難問についてはどの学者も納得できる説明をしていません。その中で私は次のように考察しました。

夢は人体が睡眠という作用を営んでいるときに発生します。睡眠には二つのパターンがあり、いわゆるノンレム睡眠とレム睡眠です。夢はレム睡眠のときに発生します。レムとはrapid eye movement即ち早い目の動きという意味の日本語の略語です。ノンレム睡眠の時には夢は見ません。

夢は何のために発生するかその目的は何であるかが疑問として出てきます。言葉が表す物事を正確に定義するのは簡単ではありませんが、目的とは作用または行為が次の事象などの前駆を指すと考えて大きくは間違っていないでしょう。

宇宙の動きは目的を持っているでしょうか。宇宙には生物が持つ意思というものがないので、目的もないと考えていいでしょう。星が誕生するのも、隕石が地球に衝突するのも偶然でその目的はありません。

一方、人を含む生物の制御作用は目的を持っていることがほとんどです。排泄は体内で不要になった物質などを大概に放出することです。夢は物質ではありませんが、脳の中で不要になったデータを大概に排泄する作用だと考えています。

夢は自分が経験したり、考えたりしたことに関連して発生します。経験したり、考えたりするというのは科学的にはどういうことでしょうか。

経験や思考の結果、情報の保存の主な場所は脳内の海馬という名の場所です。海馬という貯蔵庫には大きな容量があります。ですから自分の経験や考え、あるいは画像などを格納するのには十分です。

しかしいくら海馬の容量が大きくても不必要な情報を保存しておくと海馬に情報を保存し、必要に応じて取り出す効率が落ちます。そこでこれを解消するために、不必要なデータを消去するという作業工程が脳には備わっています。実は海馬のデータ消去作業が不完全な病気が存在するのですが、正常な脳の場合、データが消去された海馬の部分は空きます。空けば海馬の荷重は減少して、脳の作用効率が上がります。

しかし空きスペースは均一ではなく、飛び飛びに存在することも多いのです。これはこれで脳の作業効率が落ちるので、空きスペースを整理する必要が生じます。

画像情報は画像、記憶情報は平面の状態で格納されています。それらを消去したり、必要な情報を整理したりするときはデータの状態は保持されながら処理されます。脳は効率的な消去や新しい保管、配置場所を決定するため情報を確認したりしますが、保存された順番で行うということを主眼にはしていません。あくまで効率的な消去、配置換えが優先されます。

脳はデータを確認して、必要不必要を決定しながら、消去をし、新しい保管場所を設定します。夢はこのようなデータの処理の過程で発生します。だから夢にはその人が経験したり、考えたりすることだけが関係し、それ以外のことについて夢は見ません。また秩序立った現れ方もしません。

夢は脳の排泄物が脳から廃棄されるときの状態を脳が感知することです。肺の排泄物は主に二酸化炭素で、腸のは便、腎臓のは尿であるのと同様です。ですから夢を見る目的はないのですが、データ消去などにより海馬や脳の他の部分はすっきりとします。学者は人の生体活動には次の目的があるという前提で考察しますが、排泄のように、次の目的のない生体作用も存在するのです。

 ところで夢を見るときの目の役目ですが、視神経は海馬やその他の脳の部分に直結していて、データの読取りの補助をします。寝ているときは無意識に行われるのですが、起きているときはやや意識的に行われます。誰でもちょっと昔の事を思い出すとき目を上の方にやり、思い出し難いデータを抽出するときは下を向いたりした経験があると思います。夢を見るとき目が早く動いて、データの処理を迅速に行います。

 美しい夢も排泄物で、夢を見る目的はありません。そう考えるとそれこそ夢も希望もありませんね。コンピューターに関する言い方では夢はデフラグです。

酒巻 修平

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