伝統食

 日本人は長く日本で暮らしていて、伝統食を食べてきました。最近でこそ海外から輸入されている食材を使った食事をするようになりましたが、江戸時代が終わるまでは日本人は日本で取れる食材だけを使った食事をしてきました。

 人の体は環境によって変わっていきます。進化と言うか変化というか生きている環境や摂取する食べ物に合った体になるのです。ですから日本人は日本で取れる食物を食べるのが一番良いと考えられます。

 マラソン選手が競技の前に寿司を100貫も食べたという話を聞きます。日本の伝統食は日本人の体を頑健に健康にします。明治の初めにあるドイツ人が日本に来て、日光まで馬を何頭か乗り継ぎ通っていたことがありました。ところがある日何かの事情で馬が調達できずに困っていました。仕方なく、人力車で日光まで行ったのですが、車夫は交代せず一人で日光までそのドイツ人を乗せて行きました。掛かった時間は馬を乗り継いで行った時間とさほど変わらなかったそうです。そのころの車夫は相当タフだったのでしょう。そのドイツ人は車夫に何を食べているのかと尋ねたところ、車夫はただ米を食べているとだけ答えたそうです。そこでドイツ人はそんな粗末な食事をしていてもそんな運動能力があるのなら、ドイツのソーセージを食べさせれば、もっと早く日光に行くことができるだろうと考え、車夫にソーセージを与えて走らせました。結果は途中で動けなくなり、あえなくリタイア。そこで再度米を食べさせると、もとのように走りました。

 これは耐久走の前には炭水化物を食べると有利であるというデータから考えると当然のように思われます。ところがそれは持久力の割合の問題であって、ソーセージを食べると持久走は全くできないということではないでしょう。この車夫はほんの短時間走っただけで、ダウンしてしまったので、あながちソーセージを悪者にすることはできないとも言えます。ソーセージを食べるのと米とではどのくらい持久力に差が出るか一度実験しても面白いかも知れませんね。

人の体がどのくらいの期間で変化しているかは分かりません。しかし長年食べなれた食べ物が体に馴染んでいるのは不思議ではありません。ワクチンは人の体が変化に対応するという原理に基づいて作られたものです。寒い地域に住んでいる人たちは寒い気候に慣れているし、もともとヨーロッパに住んでいた人たちがカリフォルニアに移住すると強い太陽光線に当たってシミ、そばかすができるのはまだその気候に慣れていないからです。オーストラリアやニュージーランドに住む人には皮膚がんが多発するとも聞いたことがあります。日本人は日本に住み、日本に産するものを食べるのが、体に一番適していると思われます。気候が違い過ぎる他国に移住すると健康リスクが発生すると考えられます。

酒巻 修平

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