40,50肩と整形外科

 かつて私も50肩になった。なっていない人はたいしてことはない。病気とも言えないのではないかと思っているだろう。

 だがこれが大変な苦痛を伴うものなのを知って欲しい。どれくらいの割合の人でなるのか知らないし、その原因も不明だ。

 周りにも何人かこの「病気」に掛かった人がいて、その苦痛は大変なものだと互いに話し合う。

 とにかく痛いというだけではないのだ。その部分に鉛を差し込んだように重く、これが痛みと相まって夜は寝ることができない。寝返りを打とうものなら、その痛みに思わず大声を出すくらいなのだ。

 もっと症状が軽い人もいかもしれないが、これが私や回りの患者だった人と共通の認識だ。

 だが治療法がない中、放置しておいても1年もすれば自然に治るからこれも不思議だ。だからこれは病気ではなく筋肉の老化に伴う一緒の体の調整ではないかとも考えられる。

 この「病気」にならない人も当然いる。そんな人は耐えず運動をしている人か何か我々患者経験者と違った体の状態を保っている人だと思い、羨ましい。

 それに直っても腕がある程度以上上がらないとか、放置しておくと一生不便を託つことになるから要注意だ。

 私がこの「病気」に罹ったとき、整形外科、カイロプラクティックなどを頼りにしたが誰も治療はできなかった。

 だが私は諦めなかった。最終的に治癒して下さったのは内科医だった。ステロイド剤を筋肉注射すると痛みが軽減したので、もう一度やって欲しいと頼むとこの注射はそんなに数打てないと断られたが、強引に処置してもらった。

 それからは一日一日薄皮を剥ぐように痛みと筋肉の重さがなくなっていく。その快感は何にも代えがたい。病気が快復していくときの幸福感はこんなものだとしみじみ健康の有難さを悟った。

 ところで整形外科は筋肉に対して特別の訓練を受けている医師以外、ほぼ無力である。整形外科は主に骨を担当していて、筋肉の異常の修復を治癒する方法を学校では習っていないと思われる。

 ある時友人がぎっくり腰になり、あまりの痛さに1週間のアポを全てキャンセルした。当然私にもキャンセルして欲しいとの連絡が入ったので、とにかく何とかなるからと言って事務所に来てもらった。

 痛い痛いと言いながら、松葉杖を突いてとても痛そうにやってきた。私はカイロプラクティックの心得が少しあるので、ぎっくり腰は簡単に治せる自信があったので、彼を事務所の呼んだのだ。

 訝しがる彼を事務机に乗せ、筋肉を解すこと20分。100%までとは言わないがほぼ直ってしまった。彼は医師に怒りを覚え、松葉杖を小脇に抱えて感謝しながら事務所を後にした。

 松葉杖は1週間ほど使用しなければならない。1日500円でレンタルするのだそうだ。かれはその松葉杖を床に叩きつけるような勢いで、整形外科医の無能を詰った。

 とにかく医学には素人であるはずの私に簡単に治してもらったので、医者を信用できなくなったのだろう。

 だがこれは整形外科医には気の毒だ。学校では筋肉の異常の修復の仕方を習っていない。今はそんなことも治療できる整形外科医がいると聞くが、その人は学校ではなく、カイロプラクティックを別に習ったのだろう。

 そのようなことだから、医学部で整形外科を選考する生徒にはカイロプラクティックの手法を教えるべきだと思う。だがそんなことにはならないだろう。厚生省の官吏は特に無能者が多いから、そんな積極的な対応はしない。

 ぎっくり腰、寝違い、捻挫は筋肉に耐えられない圧力が掛かった時、筋肉が自己防衛のために難くなる症状である。

 だから難くなった筋肉を柔らかく揉みほぐしてやれば良い。多少のコツは要るが大して修練をしなくてもこの技法は身に付く。

 だが4,50肩はまた違う。どうもそれは筋肉の病気ではなく、老化という現象が結果として引き起こすのではないだろうか。

 これを治すにはステロイド薬の筋肉注射しかない。この情報は役に立つだろう。患者の人は騙されたと思って試すべきだ。

酒巻 修平

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です