立法と消法

 消法という言葉はない。便宜上ここでの造語である。法律は国会で審議され、作られる。だから国会は立法府と呼ばれる

 毎年毎年法律が作られ国の制度が整備されていくのは望ましいことだ。だから国会は存在価値があって、国の重要機関だ。

 ところがそうだとすると法律の数はだんだん増えてゆき、今や何千もあるのではなかろうか。私は数えたことがないので、確かの数は言えないが、無数にあることだけは事実だろう。

 法律が増えるとそれに基づいて行政を担う人の数も増えると考えるのが自然だ。だんだん大きな政府になってきて、官僚や政府に働く人の数が増える。

 このまま行くとどうなるのだろう。ほとんど全ての人が官僚や国や地方自治―体で働くようになるのか。そうはならないというのは感で分かるが、しかしそのような人は増加傾向にあるのではないだろうか。

 過去に立法化された規範は沢山残っていると思われる。そのうち、どの程度の法律がいまだ有効であるのかは知らない。まさか「メリヤス検査協会」などという輸出用のメリヤスなどの品質を検査する法律(法律より下等の制度かも知れない)に基づく機関がまだ残っていないだろうか。

 私がある会社に勤めていたころにはそれがあった。その当時日本の織物の品質はすでに世界一であったにも関わらずそんな検査機関から技官と称する人が派遣されてきて、検査をしていった。

 自分の仕事をできるだけ無くさないように、厳密に検査をして、たまには不合格のものもあった。私は当時反骨精神旺盛だったので、その技官の顔をつくづく眺め、こういう人が日本を駄目にしているのかと軽蔑したものだ。

 法律を無制限に増やすとそれに伴って行政する人の数を増やさなくてはならない。そんなことができる訳がないから私は「立法府」に対して「消法府」を作れと言いたい。不必要であるか意味合いの低い法律はさっさと廃法にすればいいのではないか。少なくても法律の効率的な行政を考え、施行するかを、国の財政が大赤字である現在考えるべきではないかと信じる。

 法律は人の社会を律する最低の規範である。これより下回る行為をした場合は罰せられるのだ。従って罰則のない条例や法律は意味があるのか疑問である。この場合私は私の規範で考え、その制度が意味をなさない場合は守らないことにしている。

 昔は戸籍法において、自分の住居地の届け出を2週間以内にしなければならなかった。そうしないと実際は適用されはしなかったが罰則があった。しかしその法律は今や意味をなさなくなりつつある。パスポートを取得するとき、現住所と居所が同一でなければならなかったと記憶しているが、今はそうではないと聞いた(最近はパスポートを取得していないので確かめる機会がない)。

 戸籍法を行政するには多くに人の手を煩わさなければならない。これを少しでも軽減するような方策を取らないと国や地方公共団体の経費の節減はできない。たの法律も同様である。

酒巻 修平

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