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能ある鷹は爪を隠す

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今日の言葉

菜根譚より引用

前段63) 大巧は拙なるが如し
真に心が清廉潔白で私欲の無い人には、清廉潔白だという評判などは立たないが、清廉潔白だといわれる人は、まだ清廉潔白でないところがあって、実は貪欲なのである。またこれと同じく、ほんとうに最高の技を身につけている人は、妙技を見せびらかすということはしないが、妙技を見せびらかす人は、まだ妙技に至っていないので、実は未熟なのである。

【引用元 講談社 菜根譚 著 久須本文雄】

能ある鷹は爪を隠す

「能ある鷹は爪を隠す」とは、真の実力者が自らの能力を不必要に誇示しないことを意味します。

なぜ実力者はそれを誇示しないのでしょうか。おそらく、能力を誇示する必要性を感じていないからです。

真の実力者は、自分の能力は必要な時に発揮すればよいと理解しています。わざわざアピールするものではないのです。また、過度なアピールが余計な仕事を招くことを懸念して、あえて控えめな態度を取ることもあります。

一方、能力をアピールする人は「認められたい」という欲求が強い傾向があります。

しかし、こうした人に「では、この仕事を担当してください」と依頼すると、「忙しい」や「自信がない」などと言って断ることが多いのです。

結果として、実力が伴わないのにアピールばかりする人は、周囲から信頼を失い、認められなくなるという悪循環に陥ってしまいます。

菜根譚の「妙技を見せびらかす人は、まだ妙技に至っていないので、実は未熟なのである」は、いつの時代の人間にでも通用する教えになるだと思う。

菜根譚前段「 大巧は拙なるが如し」を読んで、そう感じました。

オススメの本

※ブログで紹介した久須本文雄著の『菜根譚』は絶版のため、岩波文庫の菜根譚のリンクとなります。

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